「賃貸でもアンペア(契約容量)を上げられるの?」「マンションだと誰に許可を取ればいい?」──集合住宅ならではの“壁”にぶつかる人は多いはず。
結論から言うと、賃貸・分譲いずれも「条件が整えば変更可能」です。ただし、建物側の上限・管理規約・設備容量の3点をクリアする必要があります。
この記事では、許可の取り方・確認すべき項目・提出書類・工事の可否判断を、Repair-zの現場目線でわかりやすく解説します💡
✅ まず押さえる「集合住宅の三重チェック」
賃貸・マンションでアンペア変更できるかは、次の三重チェックで決まります。
- 建物側の上限:受電設備・縦幹線(共用幹線)・各住戸の上限A/kVA。
→ 管理会社・管理組合の資料で確認。住戸ごとに「60Aまで」など上限が決まっていることがあります。 - 規約・契約の可否:賃貸はオーナー承諾必須。分譲は管理規約・使用細則に従う。
→ 共用部の工事(メーター周り・PS内)に当たると事前申請が必要なケースが多いです。 - 設備容量の適合:住戸側の分電盤・主幹・幹線が希望アンペアに耐えられるか。
→ Repair-zが現地で線種・太さ・端子・絶縁を点検して安全余力を判断します。
この3つがOKなら、スマートメーターの遠隔切替のみで完了できる場合もあります(立会い・停電なし)。
📞 誰に、何を、どの順で伝える?(王道フロー)
- 管理会社/オーナーに「容量変更の可否」を問い合わせる
└ 住戸の上限A・申請要否・必要書類・工事時間帯ルールを確認 - 現地確認(Repair-z):分電盤・主幹・幹線・メーター位置の点検
└ 写真診断→必要時に訪問。“契約変更のみでいけるか/工事が要るか”を切り分け - 電力会社へ申込み(管理側のOK後)
└ スマートメーターなら遠隔変更。工事が必要なら日程調整 - 施工(必要時):主幹交換・分電盤更新・専用回路追加など
└ 共用部作業を伴う場合は管理会社立会いや掲示が必要
🔁 コツ:①管理ルールの把握 → ②設備適合の可否 → ③申請 → ④契約変更/工事、の順が最短です。
🗣️ そのまま使える!「管理会社への問い合わせテンプレ」
件名:【○○号室】契約容量(アンペア)変更の可否について
○○管理会社 御中
○○マンション○号室の△△と申します。
以下の内容につき、ご確認・ご教示をお願いいたします。
- 1)当住戸の契約容量(上限A/kVA)は何A(何kVA)まで可能でしょうか?
- 2)契約容量の変更申請にあたり、必要な手続・提出書類はありますか?(図面・施工計画・資格者情報・賠償保険等)
- 3)共用部(メーター・PS)に関わる作業となる場合のルール(掲示・作業可能時間・立会いの要否)をご教示ください。
- 4)工事申請が必要な場合、申請書の様式を共有いただけますと幸いです。
※安全確保のため、作業は電気工事士(Repair-z)に依頼予定です。
何卒よろしくお願いいたします。
💬 この文面を送るだけで、管理側が欲しい情報の骨子を押さえられます。
📄 よく求められる「提出書類」まとめ
- 🧾 工事申請書(管理会社フォーマット)
- 👷 施工業者の資格証(電気工事士、登録電気工事業者)
- 🛡️ 賠償責任保険の加入証明
- 🗺️ 簡易図面・配線系統図(分電盤交換や専用回路増設時)
- 🕒 工程表(停電時間・共用部作業の時間帯明記)
- 📸 施工前後の写真提出の依頼がある場合も
Repair-zでは、これらの書類をひな形付きで無料支援します。
🏢 物件タイプ別の“あるある”と対処法
① 賃貸マンション(最も申請が多い)
- 🔑 オーナー承諾が絶対条件。原状回復の範囲も確認(盤交換や追加回路の扱い)。
- 🏷️ 工事不可の物件も多いため、「契約変更のみ(遠隔)」での解決可否をまず検討。
- 🪛 室内のみの工事ですむ分岐回路の分割・専用回路追加が落としどころになることが多い。
② 分譲マンション(管理規約が鍵)
- 📘 管理規約・使用細則に「契約容量上限」「共用部作業の手続」が規定されている。
- 🧰 受電容量・縦幹線の制約で、住戸の容量アップが不可のケースも。
- 📣 理事会の承認や掲示が必要。工程の明確化で通りやすくなります。
③ 賃貸戸建て(比較的自由度あり)
- 🗝️ オーナー承諾が得られれば、主幹交換・分電盤更新まで進めやすい。
- 🚗 EV充電やIHでの容量不足は、専用回路+容量アップのセットが鉄板。
🛠️ 工事パターン別:何が起こる?費用感と所要時間
- 📟 契約変更のみ(スマートメーター遠隔):0円、立会い・停電なし。
※建物上限・住戸上限が条件。 - 🧲 主幹ブレーカー交換:2〜4.5万円、停電30〜60分。
- 📦 分電盤ごと更新:3.5〜8万円、半日程度。回路整理・増設に有効。
- 🔌 専用回路追加(電子レンジ・洗濯乾燥・エアコン):1.8〜4.5万円/回路、2〜3時間。
- 🧵 幹線改修(共用部絡み):数万円〜10万円超。管理承認・日程調整が肝。
※あくまで目安。現場条件・管理ルールで上下します。
※共用部作業は掲示・時間帯制限・立会いで工程が延びることがあります。
🚫 「上げられない」典型パターンと回避策
- 🏢 建物の受電容量の上限に到達
→ 住戸ごとの上限Aを超えられない。
回避:回路分割・使用時間分散・家電入替(高効率化)で実用上の解を。 - 📜 管理規約で容量アップ禁止
→ 共用部工事NG、PS開放NGなど。
回避:「契約変更のみ」+室内の専用回路化を提案。 - 🧯 設備の安全余力不足
→ 幹線が細い・盤が老朽化。
回避:最小限の更新(主幹交換・盤更新)で安全を担保。 - 🕒 作業時間帯の制限が厳しい
→ 休日NG・夜間不可など。
回避:工程短縮・段取りの工夫。遠隔切替を優先。
📈 ケーススタディ:よくある3つの成功例
ケースA|賃貸マンション・30A→40A、工事なしで即日反映
管理会社へ上限確認→「住戸は40AまでOK」。スマートメーターで遠隔切替のみ。
家事ピークでも安定、基本料金は月数百円UPでストレスゼロに。
ケースB|分譲マンション・30Aのまま回路分割で解決
建物上限で容量アップ不可。
電子レンジ専用回路+キッチン回路の再配分で落ちなくなり、費用は最小化。
ケースC|賃貸戸建て・主幹交換+50A化
オーナー承諾→主幹交換と分電盤点検で50A契約へ。
IH・乾燥機・エアコンの同時使用でも安定稼働。
🧠 管理会社・オーナーを“説得”するコツ
- 🧾 目的を明確に:「ブレーカー落ちの頻発→生活支障の解消」
- 🛡️ 安全を強調:電気工事士施工/保険加入/試験成績の提出
- 🕒 工程と停電時間の短さ:事前説明→住人告知に配慮
- 📸 Before/After写真:原状回復・品質担保のエビデンス
🙋 よくある質問(Q&A)
Q1. 賃貸で原状回復は必要?
工事内容によります。契約変更のみなら原状回復不要が基本。分電盤更新・回路追加は退去時に原状回復を求められる場合あり。
Q2. 60A以上にしたいけど可能?
集合住宅では建物側の上限で難しいことが多いです。必要ならkVA契約(従量電灯C)や設備更新の可否を管理側と協議。
Q3. 申請から完了までどのくらい?
遠隔切替のみなら最短で当日〜数日。工事ありは申請・掲示・材料手配を含めて1〜2週間が目安。
Q4. 費用は誰が負担?
賃貸はオーナー負担/入居者負担/折半のいずれか。
「生活維持のための最低限工事」か「入居者の便宜向上」かで取り決めが分かれます。
🏁 まとめ:賃貸・マンションでも“正しい順番”ならスムーズに
アンペア変更の成否は、①建物上限×②規約・承諾×③設備適合の三重チェックで8割が決まります。
そのうえで、遠隔切替で済むのか/最小工事項目は何かを見極めるのが、時間も費用もムダにしないコツ。
Repair-zなら、写真1枚で無料診断→管理会社向けの申請書類ひな形もご提供→最短即日で現地対応までワンストップ。
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